2004年8月4日作成 2008年9月19日更新

自分でクラッチを交換してみましたよ

なんだかですねぇ、5〜6,000回転くらいで発進すると、タイヤが滑らないでクラッチのほうが滑ちゃってたんで、クラッチを交換したよ。14年、90,000km 走ってこれまでクラッチ交換してるかわかんないってのもあるしね。

あとミッション下ろすついでに、クランクシャフトのリア側オイルシールも交換。ジャッキアップついでにエンジンマウントなんかも交換した。

部品は、クラッチ/クラッチカバー/レリーズベアリングのセットをヤフオクで。エンジンマウントやシフトレバーのダストカバー、ボルトなんかを近くの(隣の隣町にある)ディーラーで買った。

クラッチのセットが15,000円くらい。それ以外の部品が14,000円くらいだった。

数量単価
B634 16 460CDISK,CLUTCH1
B634 16 410ACOVER,CLUTCH1
B622 16 510レリーズベアリング1
D316 15 205ラジエターキャップ11,490
NA01 39 040Aラバー,エンジンマウント22,600
NA01 64 481BインシュレーターNO.1,チェン(シフトレバーの蛇腹)11,490
M514 17 480Aブーツ,ダスト(シフトレバーのふた)11,850
BP05 11 312シール,オイル-クランクシャフト12,000
NA01 39 722ボルト,プラント フレーム1740
NA01 39 721Aボルト,プラント フレーム1740
部品番号とか価格は時々変更になりますよ

作業の様子

ジャッキアップ

まずはジャッキアップだ。車の下敷きにならんようにしっかりやれ!

センターコンソールとシフトレバーを外す

シフトノブを取り外してから、見えている +ネジ5本を外せば、センターコンソールが外れる。

この辺は、オーディオの交換とかでも外すところだから、外したことがある人も多いだろう

外れた

ダストカバーが破れてる。

年数のいった車は、たいてい破れてると思うぞ。今回はちゃんと新品の部品を用意して交換する

10mmボルト 4本を外して、このダストカバーも外そう。

ダストカバーを外したら見える10mmボルト 3本を外して、シフトレバーを外す。

実はこの蓋も、ゴムの部分が破れていて、オイルがこぼれてる。新しい部品は用意したんだけど、どうやって交換したらいいのか解らなくて交換できなかった。来年の車検のときにディーラーに出して交換してもらおうか?交換した

車内がオイル臭い場合、ここが破れてるんじゃないだろうか。

シフトレバーが外れた。中にオイルが入っている。ミッションを下ろしたときに、ここのオイルを抜いておこう。あとで新しいオイルを入れます。

この穴にゴミとかが入らないように、ボロ布でも詰めておこう。

シフトレバーを外したら、こんな感じで、ミッションをヒモで吊っておきます。

マフラーを外す

ミッションを外すのに邪魔なので、マフラー、排気管を外す。思ったより重かった。

作業の前の日あたりに、556とかの浸透潤滑剤を外すボルト類に、片っ端からスプレーしまくっとくといいような気がする。

ナットが3個だ。手が届かんので、エクステンションやユニバーサルジョイントを使ってうまく回せ。

けっこうすんなりと外れた。

あと、エンジンのアンダーカバーも外しておく。(10mmボルト、ナット)

ミッションオイルを抜く

ミッションオイルを抜いとかないと、プロペラシャフトを外したときにオイルがこぼれるぞ。

ここでちょっと注意だ。

ドレンボルトを外す前に、入れ口の四角い頭のボルトを緩めてみること(たぶんとても固く締まってる)。もし、オイルを抜いてしまったあとに、ボルトが緩まなくてオイルを入れることができないってことになると。自走不可能になっちゃうぞ!

ドレンボルトは24mm。入れ口は14mmのスパナで回る。

プロペラシャフトを外す

デフ側のボルト・ナット4組だ。これはすぐ外れる。

念のため、どの向きに付いていたか印を付けておいたほうがいいかもしれない。12mmボルト、14mmナット。

プロペラシャフトが空転しないように、サイドブレーキを引いておく。

ミッション側は引っ張ればスポッと外れる。外した穴には、ゴミが入らないようにボロ布をつめておく。

PPFを外す

PPFを外す。

PPFに張り付いている配線と、ミッションからスピードメーターにつながるケーブルを外して、見えているボルトを外せばいいんだけど、このデフ側のボルト(17mm)がとても固く締まっている。レンチにパイプをかけるなりして、がんばって外そう。

ミッション側のボルトもちょっと固い。これも17mm。

困ったことにこの車、デフ側、前のボルトの頭が激しくナメてグラインダで削ってあるもんだから、ソケットがはまらない(これは前から分っていたので、新品のボルトは用意してある)。

とりあえず、さらにグラインダで削ってなんとか14mmのスパナが掛かるように整形して、スパナをパイプで延長して力いっぱい回してみたら、スパナが割れてしまった。

しょうがないので、今度は12mmのソケットがはまるようにグラインダで整形して、ソケットをハンマーで叩き込んで回したらなんとか回った。よかった。

でも、ボルトは外れたけど、こんどはカラーが外れない。マイナスの貫通ドライバーをハンマーで叩き込もうとしてもビクともしない。

暗くなってきたので、一日目作業終了。

外れないのは下側のカラーだ。どうしても外れないので、このカラーをグラインダで六角形に削って、ソケットを叩き込んで回してみた。いったん動くとドライバーを叩き込んで、カラーを外すことができた。

やっと PPF 外れたー

PPF を外すとき、この上側のカラー(ナット?)も抜かなきゃならない。これがデフケースに食い込んでるので、抜かなきゃ PPF が外れないのだ。

これが分らなくて、「ボルトと下のカラー抜いたのに、なんでPPF外れないかなー」と一日悩んでしまった。

上側のカラーは、ボルトをいったん緩めた後、ボルトを下からハンマーでブッ叩くと抜くことができる。

ミッションを下ろす

まず、クラッチハウジングに付いている、クラッチのレリーズシリンダーを取り外す。12mmボルト2本だ。

レリーズシリンダーを外した状態では、絶対にクラッチペダルを踏んではいけない。踏むとピストンが抜けてしまって面倒なことになるぞ。

レリーズシリンダーを外したら、ブラブラーとさせておけばよい。

あと、ミッションの上のほうにつながっている配線が2組とアース線あるので、外しておく。

ミッションとエンジンをつないでいる17mmボルト 8本と、スターターモーターを止めている14mmボルト、ナット一個づつを外せばミッションが下りる。

17mmボルトの長さが2種類あるので、ボルトの位置をメモしといたほうがいいぞ。(俺、メモしなかったんで、なんとなく組み付けた…)

上のほうのボルトはユニバーサルジョイントとエクステンションを使わないと回せない。

今回ユニバーサルジョイントを初めて使ったんだけど、意外と力を入れて回すことができる。なんかすごい。

ボルトを外したら、紐で縛りつつ、ジャッキをあてがって、ミッションを揺らしながら後ろに引っ張ればスコンと外れる。下敷きにならないように注意だ! ミッションは2〜30kgくらいある。車の下にもぐって寝そべった姿勢だととても重く感じる。ってゆうか寝た状態だと持ち上げられない。注意だ。

こんなのが50cmくらいの高さから落ちてきたら死ぬかもしれないぞ。

手持ちのジャッキが高さが足りなくて、木を挟んでるけどこれはイカン。危険なのでまねするな。

おー ミッション外れたー

クラッチハウジングがずいぶんとオイルで濡れている。このオイルのせいでクラッチ滑ってたのか?

クラッチカバーを外す

ミッションが外れたので、本題のクラッチ交換に入る。ここまで分解してしまえば、あとは簡単だ。

まずは、クラッチカバーを留めている12mmのボルト6本を外す。それほど固く締まっていなかったので、フライホイールの回り止めをしなくても外すことができた。

クラッチが外れた。

分解したついでに、オイルシールも交換してみる。

ボルトを6本外して、フライホイールを取り除く。このボルトは固く締まっているので、適当にフライホイールが回らないように工夫しよう。

古いオイルシールをほじくりだして、新しいのをはめ込む。そこらへんを傷つけないように。

フライホイールを留めているボルトには液体ガスケットが塗られているので、ワイヤーブラシで古い液体ガスケットを落とす。

で、ボルトに液体ガスケットを塗って組付ける。液体ガスケットを塗らないとオイルが漏れるぞ。締め付けトルクは 100Nm。ちゃんとトルクレンチで締めること。

(2008年9月19日追記)液体ガスケットじゃなくて、専用のネジロックを使うのが本当。でも、この作業の2年後にフライホイールを交換するためにまたバラしたんだけど、ボルトの緩みやオイル漏れなんかはなかった。なので、またボルトに液体ガスケットを塗って締めた。

クラッチを交換

古いクラッチと新しいクラッチを比べてみる。

たいして減ってない。交換する必要なかったのかも。

クラッチの芯出し治具(ストレートで900円くらい。これはパイロットベアリングの無い車用だけど、中心出たからまぁいいや。ふつうは棒状の治具を使う)をつかいつつ、クラッチとクラッチカバーを組付ける。締め付けトルクは 22Nm。

治具を使わないと、クラッチ板の中心がフライホイールの中心と一致しない。一致しないとトランスミッションのシャフトがはまらないのだ。

トランスミッションの組付

いちおう掃除した。

レリーズベアリングも交換する。このとき、シャフトとレリーズレバーの稼動部にモリブデングリスを塗っておく。もちろん清掃してから。

前を上げたり、後ろを上げたりと

工夫しながら、トランスミッションを組付ける。

なかなか入らないんだ

エンジンの前側のオイルパンをジャッキで少し持ち上げてやると、トランスミッションが入りやすい。

スコンとはまったら、ボルトを締める。17mmボルトの締め付けトルクは 80Nm。スターターモーターとかの 14mmボルトの締め付けトルクは 45Nm。

ミッションが付いたら、PPFとプロペラシャフトも組付ける。PPFの17mmボルトの締め付けトルクは 115Nm。 14mmボルトの締め付けトルクは 45Nm。

ジャッキアップついでに、ここで下回りの塗装を行った。(建物用水性ウレタン塗料をハケ塗りで)

ミッションオイルを入れる

ミッションオイルを入れる。あふれるまで入れる。(GL-4かGL-5で75w-90か75w-80)。わざわざポンプを買ってしまった。5,000円弱した。2リットルあれば少しあまる。

余った分をシフトレバーのところに入れておく(90ml)。

(ついでにデフオイルも交換した。0.65リットル、GL-5、冬季(18℃以下)80w それ以外 90)

シフトレバーのブーツ交換

古いのを外す。カッターで切っちゃえ

外れたら、新しいのをつける

ゴムに油をつけて、レバーの上から入れてやればよい

ゴムはレバーの段差より下にくる

エンジンマウントの交換

エンジンマウントも交換した。

オイルパンにジャッキをかけて、少しエンジンを持ち上げる。

長いエクステンションを使ってボルトを3本と、ナット1個を外せば外れる。簡単だ。

右側のエンジンマウントはまわりにスターターモーターとかあって取り出すのにちょっと苦労する。(オイルフィルターを外せばやりやすいらしい)

長いエクステンションが無いとボルトに届かない

外れた。

ナットを外してゴムを交換すればよい。トルクは 100Nm

見た目全然劣化してなかった。

あとは、元通りに組み付ける。締め付けトルクは、エンジンに止める 14mmボルトが 50Nm、車体に止めるナットが 70Nm。

インテーク側のボルトは3本とも長さが違うので注意。長いのがフロント下、中くらいがフロント上、短いのがリア。

その他の組付

後は、マフラー/排気管、センターコンソールなんかを付ければ完成だ。

クラッチ滑らなくなったぞー


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